知らなかったでは済まされない！即日融資の「総量規制」ルール

「総量規制」に「ノンバンク」と言えば、どこかで聞いたことがある言葉ですね。実は総量規制とノンバンクには深い関わりがあり、金融機関を利用する方すべてに知っておいて欲しい情報があります。お金を借りる際の正しいルールを知り、適切に金融機関を利用できるようにしましょう。

まず、ノンバンクとは預入のできない金融機関のことを指します。バンク＝銀行ですからイメージがしやすいですね。具体的に言うと、消費者金融会社・クレジットカード会社・信販系会社のことで、銀行や信用金庫、郵便局、農協などの機関は含まれません。

総量規制とは、2010年6月に始まった改正貸金業法という法律の中にあるうちの一つの決まりごとです。これは貸金業を営む業者に対する法律で、年収の3分の1以上の貸付けを禁止するというものです。法律ですから、もし既に年収の3分の1以上の借金がある人に貸付けを行えば、貸金業者に対して罰則があります。

この総量規制によって年収の3分の1以下までしか借り入れができなくなったので、困る消費者も出てきたのではないかと思うかもしれませんが、総量規制が対象となる貸金業者は同じ法律で定められています。それが上記に挙げた「ノンバンク」系金融機関なのです。

つまり、消費者金融やクレジットカード会社、信販会社は総量規制の対象となるので、これらの金融機関では消費者は年収の3分の1以下の借り入れしかできないのです。ノンバンクでの無担保・無保証の即日融資は便利な商品なのですが、もはや誰も彼もが利用できるものではなくなったということです。

一方で、総量規制の例外や除外というのもあり、ノンバンク以外の金融機関は総量規制の範囲外となります。つまり、銀行などの金融機関では総量規制は適用されないので、年収の3分の1以上の借り入れができる可能性があります。住宅ローンの場合を考えてみてもわかりますね。

総量規制が消費者金融や信販系会社などのノンバンク系で対象であり、銀行などでは範囲外ということを知っておけば、いざ即日融資を利用しようと思った時に上手く立ち回ることができます。

例えば、既に年収の3分の1以上の借金をしている人が消費者金融の即日融資を申し込んでも、普通の会社では絶対に借りられません。ダメ元で申し込みをしても、個人の信用情報にはしばらくの間、どこの機関に借り入れの申し込みをしたのかが載ってしまい、他の金融機関での審査の時に不利になる可能性さえあるのです。このことを知っていれば、消費者金融ではなく、銀行の融資を申し込むのが妥当だということがお分かりでしょう。

総量規制は闇雲な借り入れから消費者を守るために作られましたが、逆に資金繰りに困った消費者が出てきて、闇金と呼ばれる違法な貸金業者に手を染めるケースが増えるのではないかと懸念されてきました。現在のところ、そのような目立った状況は見られませんが、完全に違法とまではいかない「ソフトな闇金」に相当するような業者も出てきているようなので注意が必要です。

以上のように、総量規制の仕組みを知っていれば、いざ消費者金融で即日融資を申し込みをするも「断られた！」という困った事態が発生しなくて済みますね。また、ノンバンクと銀行の「使い分け」をするなど、スムーズに金融機関を利用することができるようになります。

とは言え、総量規制範囲外の機関でお金を借りられたとしても、返済できないような額の借り入れをしては元も子もありません。本当に返済していけるのか、自分に見合った借り入れなのかを借りる前によく考え、計画的に利用しましょう。