不動産担保銀行って何?不動産を担保とした借り入れの長所と短所

「不動産担保ローン」という言葉をしばしば耳にするかと思いますが、不動産担保ローンとはどういった商品なのでしょうか。

まず、金融機関から融資を受けるには、担保の要らない場合と担保の要る場合の二種類があります。例えば、消費者金融でのカードローンやクレジットカードのキャッシングなどでは担保は必要ありません。その場合、借りる人の信用だけで金融機関はお金を貸してくれるのです。

一方で担保の必要なローンは、借りる人の信用だけでなく担保の価値を総合的に判断してお金を貸してくれる商品で、担保には人である場合と物である場合があります。保証人という言葉をよく聞きますが、これは「人」型の担保になるわけです。「物」型の担保は資産価値の高い高級品であったり、土地や物件であったりします。

つまり、不動産担保ローンは土地や物件を担保とする、有担保型のローン商品になります。不動産担保銀行とは不動産担保ローンを扱う銀行、ということですね。不動産担保ローンといえば銀行でしか扱っていないようなイメージがありますが、最近では信販系会社や消費者金融でも取り扱っているところがあるようです。

不動産という大きな資産を担保にすれば銀行からお金を貸してもらえるというイメージがありますが、実は必ずしもそうとは限りません。銀行がお金を貸してくれるかどうかは、不動産の評価によって決まるからです。担保となる物件を査定し、その流通価格の約80%までの範囲で、ローンの上限額が銀行によって決定されることになります。ちなみに、流通価格の80%までというのは、不動産はすぐに売買されて現金化できる訳ではないからです。

不動産の評価が高ければ高いほどローンで借りられるお金、つまり上限額は増えていきますが、不動産担保ローンの最大のメリットはここにあるでしょう。クレジットカードや消費者金融で借りられるお金はせいぜい数十万、数百万程度です。ところが、不動産担保ローンはそれ以上の高額融資を受けられるのです。

また、担保が設定されているため、比較的低金利です。住宅ローンや車のローンまで低金利とはいきませんが、これらのローンは使用目的がそれぞれ決められています。その点、不動産担保ローンは低金利なのに使用目的が定められていないので、使いやすいローンといえるでしょう。

逆に、不動産担保ローンのデメリットは何でしょうか。不動産を担保とするため、審査には不動産関係の書類が必要になります。その手続きにかかる時間と、鑑定費用や登記費用、保証料、契約手数料などの費用が別途必要になることをしておかなければなりません。

不動産担保ローンの審査は丁寧に行われます。特に、担保である不動産に関して重点的に審査されますので、審査の結果が分かるまで一ヶ月ほど見ておいた方が良いでしょう。急な融資には対応できないので、審査の結果待ちの間にお金が必要になる場合はつなぎ資金を用意しておかなければなりません。

このように、不動産担保銀行のメリットとデメリットを理解しておけば、有意義な活用が実現できるでしょう。

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